VA(価値分析)
■VA(価値分析)って聞いたことがありますか?
VAは、Value Analysis(バリューアナリシス)の略で、日本語では価値分析と呼んでいます。
■価値とはどのようなものでしょうか?
VA(価値分析)では価値を次のように定義しています。
価値(Value) = 機能(Function) ÷ 原価(Cost) = 品質(Quality) ÷ 原価(Cost)
です。
■VA(価値分析)とは
価値を上げるには、機能を向上するか原価を下げる必要があります。
安くていいものを作ることですね。
VA(価値分析)とは、必要な機能を最低限の原価で得るために、その機能と原価のバランスを研究して、
- 設計や材料の仕様の変更
- 製造方法の変更
- 供給先の変更
材料や部品などの資材を購入する場合、材料や形状がそのままでは、仕入先でのコスト削減は難しいですね。
材料の節約や作業時間の短縮などの労力の節減では限界があります。
■では、どうすればようのでしょうか?
機能や品質を落とさずによりコスト削減をおこなう為には、
- 設計や材料の仕様の変更
- 材料、形状の変更
- 製造方法の変更
この方法が、VA(価値分析)です。
VA(価値分析)は、機能中心の考え方で、工学的知識とアイデアで、設計、品質の改善をおこなっていきます。
アメリカの米国国防総省(DOD)は、VA(価値分析)の思想を踏まえ、資材調達品の価値を改善する分野のみならず、製品開発段階、製品設計段階までVAの適用を進展させたものをVE(Value Engineering)と呼んでいます。
材料や部品など資材のコスト削減をおこなうための組織的な活動としてVEがあります。
VEとは、Value Engineering(バリューエンジニアリング)の略で、日本語では価値工学と呼んでいます。
VE(価値工学)の技法が、VAです。
■VA(価値分析)の進め方
VA(価値分析)は次のようなステップで進めます。
- 品物の選択
その品物は何か
- 機能の研究
その品物の機能は何か
- コストの調査
それはいくらかかっているか
- 代品の探求
他に代替品がないか
- コストの比較
あるとすればいくらか
■価値分析のチェックリスト
本当に価値があるのかチェックリストで調査します。
次のリストは一例です。
- この部品は除けないか。
- 機能の連合、分割はできないか。
- 機構、形は変えられないか。
- 代替材、代用品はないか。
- 市販品、標準品は使えないか。
- 公差はゆるくできないか。
- 生産方法は変えられないか。
- 新しい加工法はないか。
- 工程数は減らせないか。
- 不用作業はないか。
- 作業を複合または簡単にできないか。
- もっと安く買う方法はないか。
- 新製品、新材料が出たことを知っているか。
- 検査は無くせないか。
- 帳票類とその整理はうまくいっているか。
- 供給仕入先は適正か。
- 調達のやり方を変えられないか。
- 他社の製品を研究したか。
などです。
VA(価値分析)のチェックリストは、会社の業種や製品、作業内容で変わってきますので自社に合ったチェックリストを作った方がよいですね。
●「購買費用のコスト削減方法」の関連ページです。
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10:202004